『怒り/吉田修一』映画化!原作小説のあらすじネタバレに感想!

吉田修一さん原作の『怒り』が2016年9月に映画化されます!

『怒り』は原作小説が素晴らしいのはもちろん、監督、キャストも豪華かつ魅力的で期待大の作品となります。

原作者の吉田修一さんと李相日監督は2010年に大ヒットした『悪人』でタッグを組み、今回再びのタッグ!

キャストには森山未來さん、松山ケンイチさん、綾野剛さんをはじめ豪華キャストが選出されており、

あまりにも豪華なのでキャストばかりに目がいきそうな作品ですが、原作小説もかなりおもしろく、

上下巻にも関わらず私は1日で読み切ってしまいました。

それでは今回は『怒り』のストーリーや犯人を原作小説からネタバレしていきたいと思います。

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『吉田修一/怒り』 原作小説のあらすじネタバレ!!

まずはあらすじ。

1年前に八王子で夫婦惨殺事件が発生。

事件現場には「怒」という犯人が書いた血文字が残されており、

事件後すぐに目撃情報から犯人は「山神一也」と判明。

しかし既に山神は逃亡したあとで、1年経った現在も事件は未解決状態。

整形をして逃亡を続ける山神に対し捜査が難航する警察はテレビで公開捜査番組を放送。

その後「もしかして山神では?」と思わしき人物が3人登場する。

・千葉の漁港で働く前歴不詳の「田代哲也」

・沖縄の無人島にこもるバックパッカーの「田中信吾」

・東京の大手企業に勤める藤田優馬の前に現れた住所不定の「大西直人」

3人いずれも自分の過去を隠してひっそりと生活しているが、

この中に山神〈犯人〉はいるのか!?

原作小説では、山神〈犯人〉かもしれない3人の男、そしてその事件を追う刑事「北見」と、

それぞれの視点から4つの物語が描かれていきます。

平穏だった日常が山神の公開捜査番組をきっかけに、それぞれ男達の周囲で沸き起こる疑念の思い。

それでは早速『怒り』の原作小説をネタバレしていきたいと思います。

千葉編「田代哲也」の物語 その1

主な登場人物/映画キャスト
槇洋平(渡辺謙)
槇愛子(宮崎あおい)
田代哲也(松山ケンイチ)
明日香(池脇千鶴)

慎洋平と愛子が暮らす千葉の漁協にふらりとやってきた田代哲也。

職を探しているという田代のことを最初は訳ありと相手にしなかった洋平だったが、

人手が足りないという漁協仲間の声で、田代は漁港で下働きとして働くことに。

そんな田代と愛子が初めて出会ったのは愛子が家出をして歌舞伎町から連れ戻された夜のこと。

愛子は何か暗い影を落とす田代のことが気になりだす。

 

ある日いつものように洋平に弁当を届けに漁協にやってきた愛子は、

田代の下宿先のおばあちゃんと偶然会い、田代の分の弁当も作ってやって欲しいと頼まれる。

そのことをきっかけに2人は少しずつ親密になり、交際に発展していく。

それからしばらくして、結婚はまだ先だが2人で一緒に暮らしたいと言い出した愛子と田代。

洋平は愛子と田代の交際に最初は葛藤する思いもあったが、

愛子の幸せそうな顔を見ていると、2人の交際を認めざるを得ずにいた。

 

そんな最中、警察がテレビの特集番組で山神事件の公開捜査を行う。

洋平はテレビに映る山神の写真が田代に似ているような気がしてきて、

前歴が分からない田代に対し、田代が山神なのではないかという疑念を抱くようになる。

田代を信じたい洋平と愛子だったが、どうしても拭えない疑念と葛藤する。

その結果、愛子は田代を信じたいという思いで警察に田代のことを告発してしまう。

東京編「大西直人」の物語 その1

主な登場人物/映画キャスト
藤田優馬(妻夫木聡)
大西直人(綾野剛)
藤田貴子(原日出子)
薫(高畑充希)

大手通信系企業に勤める藤田優馬はサウナで「直人」という男と出会う。

優馬は住所不定で行くあてのない直人のことが何故か気になり、自分の家に住まわせる。

それから2人は何か特別な言葉もないないまま、パートナーとして歩み始めていたが、

ある日、優馬の知人の間で空き巣被害が連続して起こる。

仲間内で以前もこういう事件があったが、共通の知り合いが犯人だったという会話がなされたことで、

優馬は直人が空き巣犯なのではないかと疑いを持ち始める。

 

またある夜、テレビで山神事件の公開捜査を目にした優馬は、

直人の右頬に犯人と同じようなほくろがあることに気がつき、

優馬は思わず「まさか、お前が犯人ではないよな!?」と直人に質問をする。

直人は「おれが!?」と鼻で笑いながら呆れていたが、

直人が優馬の家から姿を消したのはその翌日だった。

沖縄編「田中信吾」の物語 その1

主な登場人物/映画キャスト
田中信吾(森山未來)
小宮山泉(広瀬すず)
知念辰哉(佐久本宝)

自由奔放に恋愛する母親の都合で沖縄の波照間島に引っ越してきたのは高校1年生の小宮山泉。

夜逃げのように慌ただしく引っ越してきた泉だったが、

すぐにクラスに馴染み、沖縄での新生活を楽しんでいた。

 

ある日、泉は同級生の知念辰哉に誘われボートに乗って無人島の星島に行くと、

偶然そこでバックパッカーの「田中」という若い男と出会う。

田中は泉にここで自分と会ったのは誰にも言わないで欲しいと頼み、

泉は忠実にそのことを守って、辰哉にも田中の存在を内緒にしていた。

泉はそれから星島にいる田中が無人島で無事に暮らせているかが気になり、

辰哉に頼んで、星島にいる田中にたまに会いに行くようになっていた。

 

ある週末、那覇に行くという辰哉にくっついて一緒に那覇に渡った泉は、

たまたま1人になった瞬間に米兵に目を付けられ、乱暴されかける。

誰かが大きな声で警察を呼んだため大事にならずに済んだが、

それでも高校生の泉は心に深い傷を負う。

辰哉は戦うことよりも沈黙を選んだ泉を静かに見守ることを決意する。

 

ある日、星島で辰哉は田中と再会し、話の流れで田中が辰哉の民宿でバイトをすることになった。

それから2人はサッカー観戦をしたり、一緒にマラソンの練習をしたりと兄弟のように仲を深めていく。

沖縄編「田中信吾」の物語 その2

辰哉は兄のように慕っていた田中に、泉の名前を伏せて泉が沖縄で米兵に受けた仕打ちについてを相談。

今までに沖縄ではこういった事例はたくさんあり、

いまだに根本的な解決には至っていないことに苦悩する想いを吐露。

そんな辰哉に田中は「いつだってお前の味方になるから」と静かに声をかけるが、

辰哉はその言葉が思った以上に自分の心に響いていることに気がつき、

泉や被害にあった女の子達のために自分にも何か出来ることがあるのではないかと

泉の事件から前向きになれなかった心が少しだけ軽くなったような気がしていた。

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それから数日後、辰哉は星島の田中が住んでいた廃墟で田中が書いた落書きを見つける。

赤いペンキで「怒」という文字が壁に無数に書かれており、

壁の下の方には泉の事件について馬鹿にするような言葉が書き綴られていた。

 

実は田中は泉の事件があった時にその近くにいて、

今にも乱暴されそうになっていた泉を見てクスクス笑っていたような男だったのだ。

 

信じていた相手の裏切りを知った辰哉は、田中のことを刺してしまう。

駆けつけた警察によって田中が山神であったことが判明するも、既に田中は絶命していた。

事情聴衆では田中のことがムカついたから刺したとだけ辰哉は告げ、

決して泉の件を打ち明けようとはしなかった。

 

事情を知らない世間は辰哉のことを今時のキレる若者だったのかと噂話をしていたが、

星島で田中の落書きを見つけた泉は、自分のことを守るために辰哉が田中のことを刺したのだと気がつく。

本当のことを警察に知らせるべきだと思う一方、

警察に本当のことを言えば那覇で起きた事件を明るみにする必要があるため、泉は悩み葛藤する。

千葉編「田代哲也」の物語 その2

愛子によって警察に告発された田代だったが鑑識の結果、山神でないことが判明。

しかし、田代が愛子の元に戻ってくることはなかった。

洋平と愛子は田代を信じられなかったことを激しく後悔する。

 

田代は父親が残した多額の借金を背負ったことで、

その借金取りから逃げるため名前を変えて各地を転々としていた男だったのだ。

田代がいなくなって数日後には警察から居所がばれてしまったのか、

愛子と田代が暮らしたアパートには連日のように借金取りがやって来るようになっていた。

アパートを引き払っても今度は自宅の方にやってきて

夜中に玄関を叩き続けたり、玄関のガラスを割ったりと嫌がらせが続いていた。

洋平や愛子のことを心配した漁師仲間が代わるがわる自宅に泊まり込み、

時には嫌がらせをする男たちと対峙すべく飛び出していってくれたこともあり、

借金取りの男たちが家にやってくるのも最近では少なくなっていた。

 

そんなある日、愛子の携帯に田代から電話がかかってきた。

電話を切ろうとする田代に愛子は

「お父ちゃんが、仲間の船長達が田代君のことを助けてくれようとしている」と必死で引き止め

洋平もまた愛子から携帯を奪うと「お前のことをもう一度信じたい、戻ってこいよ」と説得。

愛子は東京駅にいるという田代のことを迎えに行くと言い残し家を飛び出していった。

 

それから2時間以上が過ぎ、辺りも暗くなった頃に愛子から洋平に連絡が入る。

洋平は田代に会えなかったという言葉を覚悟していたが、

以外にも愛子からは田代と会えたこと、これから連れて帰るという言葉を聞くことが出来た。

自分が今まで必死に大事に守ってきた娘が、大事な相手を見つけその相手を守ると覚悟を決めたことに

目頭が熱くなり、流れる涙を抑えることが出来ずにいた。

東京編「大西直人」の物語 その2

直人がいなくなってから2日ばかり経った頃、

優馬の携帯に「大西直人という人物は知っているか?」と上野署から連絡が入る。

優馬は警察に直人は何をやったのか?と聞きたい衝動にかられたが、

自分も事件に巻き込まれるのではないかと懸念し、知らないと言ってその電話を切ってしまう。

やはり直人は捕まった。そう考えた優馬は落ち着きを隠せずにいた。

 

しかし、それから少しして直人が犯人だったのではないかと疑った空き巣犯は別人が逮捕され、

山神もまた潜伏していた沖縄で刺されたというニュースで直人が犯人ではないことが判明。

優馬は直人のことを信じることが出来なかったことを激しく後悔する。

その後、直人を必死に探す優馬は、直人の古くからの友人の薫から直人について話しを聞くことが出来た。

 

直人が幼い頃に両親を事故で亡くし施設で育ったということ。

苦労して高校・大学を卒業し、これからという時に直人の心臓に病気が見つかり、

優馬と直人が出会ったのは直人の体調が優れず仕事を辞めた頃で、

直人は優馬と暮らし始めたことで、勇気や自信を取り戻すことが出来たと言っていたということ。

直人は優馬との関係を壊したくないばかりに病気のことを優馬に一切伝えられずにいたが、

直人は心臓疾患が原因で呼吸不全を起こし、上野公園で倒れて亡くなっている所を発見されたということ。

 

優馬は直人の想いを初めて知り、自分の浅はかさに直人に詫びることしか出来ずにいた。

そして優馬は直人をいずれは自分も入る自分の母と同じ墓に埋葬することを決めた。

結末

泉は悩んだ末に辰哉を救うために那覇で自分の身に起きたこと、

自分のことを守るために辰哉が田中を手にかけたことを警察に打ち明けた。

懸念した通り、多くの人に泉の事件のことが知られることになり、

周囲からの好奇の目から逃れるため、泉と母親は沖縄から引越しを余儀なくされた。

 

一方で辰哉の行為は泉の証言で動機に酌量される部分があるとみなされたが、

辰哉は一貫して今回の事件に泉のことは関係ないと言い続けていた。

ただ、どんなに厳しい取り調べにも涙を見せなかった辰哉が、

泉が自分の身に起きたことを警察に証言したということを聞かされた時だけ、声を上げて泣いたという。

辰哉は泉の人生を守るため、泉は辰哉を守るため。

2人はお互いを思いやって自分たちが信じる行動をしたのだった。

-終わり-

感想

タイトルが「怒り」という少し衝撃的なものだったので、

犯人は被害者にどんな憎悪を抱いているのだろう!?と、

勝手に暗くてヘビー系の物語を想像して読み進めましたが、

読み進める内に思ったよりも内容はマイルドで、

そういった部分では少し拍子抜けしてしまった部分がありました。

本自体は読みやすいし面白かったのですが、

タイトルだけ個人的にはしっくりこなかったというのが正直な感想です。

 

物語の中では山神と思わしき人物が3人登場しますが、

沖縄編の「田中」が山神の正体でした。

殺人事件の犯人が誰なのか分からない中で物語が進んでいくためミステリー作品のようですが、

一方で「人を信じることの難しさ」に焦点が当てられた、文学作品のようにも感じます。

自分にとって大切な人だからこそ最初は「信じたい」という想いから芽生えた「疑い」。

一度芽生えた「疑い」の芽はなかなか摘む事が出来ず、

ますます相手を「信じる」ことが出来なくなっていく様は

弱い人間や疑い深い人間が陥りやすい罠のようにも感じます。

 

今回のネタバレの中では触れませんせしたが原作小説は

刑事の北見壮介(三浦貴大)の視点から犯人を追う刑事の物語も描かれています。

千葉編以外はどの物語もハッピーエンドという形にはならずそれぞれ悲しい結末を迎えます。

しかし、それぞれが次のステップに進むべく歩き出し、

どの人物も次のステージでは新たな人生を歩んでいくだろうと思わせる終わり方に少し救いを感じました。

映画はキャストが魅力的なので今から公開が待ち遠しい作品の1つです!

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“『怒り/吉田修一』映画化!原作小説のあらすじネタバレに感想!” への4件のフィードバック

  1. ぇっつせ より:

    落ち着きを隠せないでなくて、動揺を隠せないでないかしら?
    にしても 映画の公開楽しみですね

  2. 吉本泉 より:

    このネタバレを読んでいて、私、これらをTVドラマで見た!!と思うのですが、ぜんぜん思い出せません。何かご存知ですか?

  3. 伝説の風雲児 より:

    どうやら映画「悪人」での意図的且つ悪意に塗れた過剰演出(冤罪着せ)反省フォロー作品のように思われる。
    内容や制作陣共に気味の悪い作品であるが、制作背景を知れば、内容うんぬんよりも制作陣とその思惑こそが問題であり、
    一部の政官財マスコミ他の癒着関係の意向の下に制作されていたことが明らかになるではないかと推察される。
    出演者の一部の方にも、出演作には責任を持てるよう、良識ある取捨選択をお願いしたい次第である。

  4. やっさん より:

    原作を読まずして映画を観たので、東京、千葉、沖縄の展開についていけませんでした。どうしても、どう関わりがあるのかと考えるので何にもわかんない状況でどんどん進んで結果よくわかんない・・・感想です。
    ただ、このネタ晴らしを読んでそんな思いがあるのかという感想に。

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